バイオ式のコンポストを運用していますが、それに入れていいもの悪いもの、注意しないといけないものをまとめてレビューしてみました。一般的なことから体験談も記載しています。
自然にカエルS:入れていいもの ダメなもの
コンポストを運用していくと、これって入れていいの?悪影響はない?なんて思うことが多々あります。実際に入れてみて痛い目(下の記事)を見たりしているので、同じ轍を踏まないように記録に残します。
入れていいもの
私の基準として、「焼けば水分が出てくるもの+焦げるもの」は入れてよいものが多いと思っています。 理由は軟質な有機物だから。熱を与えると水が出てくるということは組織が壊れるということは
バナナの皮、みかんの皮(果物系の果実、皮など)
そのまま投入でも結構な速度で分解されています。メロンの皮やスイカの皮など厚くて硬いものは苦手。細かくすれば少し時間は掛かるが分解は可能なようです。バナナの皮は繊維質なので、繊維分は長く残っているような感じです。分解が進むと細い糸くず状の物がたくさん出てきます。これは時間がかかるのですが、いずれは分解されていきます。
また、バナナの房の部分は分解はできますが、繊維質なので、コンポスト内に長く残ります。腐るものではないので、異臭対策の方は一般ごみの方がオススメです。
油脂分・ヘット(牛脂)・ラード(豚脂)
カロリーが高くよく分解されます。料理に使用していたものだと味が濃いと塩分が入っている可能性もあるので注意が必要。
お店で置いてい牛脂もいい感じです。2cm角ぐらいの塊のまま入れても温まって溶けていくので、細かくしなくても大丈夫です。大きい場合は細かくしないと溶けるのに時間がかかるので、結果的に分解に時間がかかる場合があります。
豆苗の下側(タネと根っこ)
細かく刻んでレンジで2~3分チンして火を入れます。冷えてからしっかりと水を切って崩しながら投入します。豆苗の皮の部分も分解されていました。
プロテイン・おからパウダー
動物性も植物性もどちらも大丈夫ですが、臭いが出ます。投入には慎重になったほうが良いです。分解できるかできないかという意味では、たんぱく質で粉状なので迅速に分解されます。興味本位でホエイプロテインを投入して大変なことになった記録がありますので、気になる方はこちらからご参照ください。
スナック菓子
分解は可能。ただし、塩分の高いものは水で洗ってからにするか、避けるべきです。細かくすると分解が早いです。
チョコレート
分解できます。ほぼ砂糖と油脂なので分解は良い感じです。基材が活性化していると生暖かいので解けて更に分解が進むようですが、解けてドロッとすると基材も重くなるような印象で、少し不安になりますが大丈夫でした。投入直後はチョコが解けて甘い匂いが若干しましたが、すぐに消えますので臭いは特にしないといってよいと思います。
熟れ過ぎて液体状・ジュクジュクのバナナ
熟れ過ぎてジュクジュクを通り過ぎ、液状化したバナナは普通に置いていても熟れた匂いが大量に出ていますが、コンポストに投入した後から匂いが数時間で消えました。腐ったものだと問題があるかもしれませんが、腐る手前の熟れ過ぎレベルだと問題ないようでした。
臭いが無くなるのがすごく意外でコンポストの分解力を感じました。
注意が必要なもの
とり皮(鶏皮)
分解できます。脂分たっぷりですが、細かくしないと分解は遅いようです。
コーヒーの粉
バラバラにして振りかけるように入れると分解は早い。ドリップの紙も一応分解はされる模様ですが、時間がかかるのと放置しても腐らないので、水もしっかりと切って粉だけ入れましょう。くれぐれも、しっとりびしょびしょのまま投入しないようにしましょう。ちなみにコロコロの豆のままでは無理です。粉にして投入しましょう。また、水分を含んでいる方が分解しやすいので、一度ドリップしたものの方が良い気がします。
卵の殻
分解されるが、大きく濡れたままだとダマになりやすいし時間もかかります。細かく砕いて散らすように投入することが好ましいようです。やはり主成分が有機物ではなく炭酸カルシウムなので分解はしづらく、2週間ぐらいはあるように感じます。肥料として使用する場合はCa源として利用されるので、入れておいても問題ないと思います。
やめたほうがいいもの
繊維質で硬いもの全般は避けるほうが良いです。人間が食べられないものは基本的に投入しても消化(分解)できません。
たまねぎの皮、たけのこの皮
カサカサの皮は入れないほうが賢明です。分解されません。畑に埋めても長期間そのまま残っているようなものなので、徐々には分解しますが、時間がかかってしまいます。
調味料・味噌・しょうゆ(味の濃いもの)
塩分が多いと肥料として使うと塩による塩害が出ます。色と匂いもキツいので入れないほうが賢明です。
塩分の強い肉類・漬物
塩分が高くても分解はできますが、肥料として使う場合は、水ですすいで塩分を抜いて投入するべきです。
髪の毛、毛皮
食べれますか?食べれませんね。したがってコンポストも消化できません・・・入れるべきではありません。
分解しやすさを考えた前処理
レンジで加熱しましょう。粗熱をとって、絞ってからぶち込むと爆速で分解です。
この方法のメリットは、野菜に元から植え付けられていた虫の卵も死滅するので、コンポスト運用に失敗しても虫が湧きにくいです。(コンポストを正常に運用できている場合は卵があっても虫は湧いてきません) 容器はレンジでゆで野菜用の容器を使うのをお勧めします。
レンジでチンするのはひと手間ですが、本当に分解は早いですよ。野菜の水分も抜けるので、コンポスト運用も失敗しにくいです。 特に梅雨の時期には湿度が上がりすぎてダニなどが湧きやすい環境になりますが、水分少な目で運用できると、水分の蒸発によって熱が奪われることもないですし、いいこと尽くめです。
私の懸念
チップに優しい運用をして、チップの寿命をいかに伸ばすかというのを考えています。そのためには、適切な運用が最も重要です。 別途にはなりますが、交換用チップって意外と高いですから、交換用チップを自作する。というのも考えていきたいと思います。 家庭で簡単に入手できそうなものといえば、
- 納豆(納豆菌)
- ヨーグルト、米ぬか(乳酸菌)
- 酒かす(こうじ菌)
- キノコ(糸状菌)
などでしょうか。すべて好気性ですね。
微生物の分解には得意分野があり、複数種類の菌がいたほうがよいと言われています。例えば、納豆菌はタンパク質を分解するのが得意で酵母菌は糖、こうじ菌はデンプン、糸状菌はセルロースといった具合です。 これらをとりあえず入れておけば程よいのが生き残ってくれないかななんて甘い考えでいます。
最後に
こうやって一覧にすると今までいろんな生ごみが出てきていたんだなと思います。そして、何が一番臭いを出していたのだろうというのも。。。 さらに、密閉型生ごみバケツが生暖かったことも思い出してしまいました。。。今年は、好気性のカビたちに頑張ってもらって快適な生活が送れるように頑張ります。