我が家は築20年ほどの賃貸ですが、古いわりにしっかりと手入れされている立派なマンションに住んでおります。しかし、20年ともなると、、、水回りが古い…
そして、歴代の人たちの使い方がいまいちだったのか汚い。
お風呂も、トイレも、キッチンも、洗面所も。。。ザ・20年って感じの備品類です。
賃貸ですが、原状回復すればよいので、交換(改造)してしまうことにしました。少々お金が掛かっても自分たちが生活しやすければ設備にコスト掛けてもOKという考えのもと、まず、キッチンの混合栓を改造することから始めました。
混合栓の交換
まず、既存の混合栓ですが、調べてみても古すぎてカッチリとした情報が出てこない・・・
既存の混合栓
スペック
タイプ;ハンドシャワーシングルタイプ
品番:FM773GK3
日水協登録品番(現・日本水道協会品質認証センター)認証登録番号:D-2160(古すぎるのか出てきません…)
メーカー:ナショナル(松下電工)
今、検索するとMYMやKVKの製品と出てきます。
年代:1994~1995年
代替品:なし
根元径:直径41~43mm
キッチン穴径:55mm
図面
昔の混合栓なのでキッチンの穴径が無駄にでかいんです。これどうしたらいいんだろうか。。。これについてはおいおい対策することにします。
そして、次が新しく換える混合栓です。
新しく取り換えたい混合栓
INAX 浄水器内蔵シングルレバー混合水栓 RJF-771Y
スペック
メーカー:LIXIL INAX
品番:RJF-771Y
メーカー品番: JF-AB466SYX(JW)(旧品:JF-AB461SYX(JW))
タイプ:ハンドシャワー付浄水器内蔵シングルレバー混合水栓
備考:エコハンドル仕様、ワンホールタイプ
穴径:35~39mm
世代が変わるとこんなに寸法とか変わるんですね。やはり、時代に合わせた住まいの変化が影響してるのでしょうか…
それか水道の規格が一本化されたとかでしょうか。いずれにしても、もともと空いていた大きな穴は何かしらの対策が必要です。
新しい混合栓の特徴
- 浄水機能つき
水道水をダイレクトに浄水できますので、そのまま水がおいしく飲めます。 - 微細シャワー整流
従来のシャワーに比べて洗浄に適した勢いのあるシャワーですが、水ハネが少なく、肌ざわりも滑らか。 - ホース引出し
ホースがシンクのすみずみまで伸びるので、シンク洗浄が簡単。 - お掃除ラクラク台座
台座がスカート状になっているので汚れの気になる水栓下部も「サッ」とひと拭きでお掃除。 - 上面施工:取付の際に面倒なカウンター下側からの作業が不要
- 水受けタンクレス
従来シンク下に設置していたシャワーホース水受けタンクが不要になるため、収納スペース化。 - 約41%省エネ:よく使う正面のハンドル位置で「水」を出す省エネ設計。
お湯を無意識に使うことがないため、無駄な給湯エネルギーを使いません。
従来品と比較して約41%の省エネ効果が期待でき、光熱費節約やCO2削減につながります。
浄水機能付きとホース付きにしたかったのが大きいです。
交換の仕方
まず、水道を止めましょう。
大元をとめるのが確実ですが、キッチンのシンク下などにバルブがある場合はそちらで閉めても構いません。
既存の混合栓の取り外し
プラスチックの大きなナットと金属製のストッパーで止まっています。これが金属製のナットであったりすると締め付けがきつかったりしますので、専用工具が必要になる場合もあります。
今回の場合、ゴム手袋をしてクイッと回すと緩みました。家との配管の接続をはずし、混合栓の配管自体をを曲げながら抜いていきます。
穴径は仕様書どおりの50mmクラス。。。
そして、汚い。。。
新しい混合栓の取り付け
私が購入した時はINAXの箱で来ました。品番はRJF-771Yでした。同じ品番で注文しても生産時期によってはLIXILでも来るようです。
箱を開けると非常にシンプルな配置。もともと業務用ですからそんなものですよね。
箱から出して設置しやすいように配管なども出した状態で届きます。設置業者へのやさしさを感じます。
設置後
設置が楽しくて集中して作業をしていたので、途中の写真忘れてました。。。取説のとおりに接続することで簡単に通水できます。
工具は、モンキーレンチと2番のプラスドライバーがあれば十分で、ラジオペンチがなお良いです。これで、とりあえず水は出るようになりました。
既設の大きな穴への対策
簡易的な対策を記載していますが、2年経過すると汚れなどにより汚くなってきましたので、手直ししました。変換アダプターを使って見た目も掃除のしやすさも向上させましたので、よければ参考にしてください。
今回は、上面施工アダプターを手前に寄せて設置する事で対応しました。前面には歯がついており、そこでしっかりとホールド出来るような状況でしたので、手前に寄せるだけでも問題なく設置出来ましたが、設置環境によってはグラつきなどが発生するかもしれません。
水が入ってくる事を想定して、アルミテープでシールしておきました。これでシンク下への漏水は抑えられます。
漏水は上面施工アダプターの部分だけではなく、前に寄せただけでは、後ろの大穴から水が漏れますので、後ろ側もアルミテープでシールしています。
アルミテープの強度では、すぐに穴が開きますので、OPPテープを貼った後にアルミテープを貼っています。
ステンレスシンクの色と違いますが、これはこれで仕方ない。。。いい感じのテープが見つかったら貼りなおしします。。。
設置その後
設置から約2年が経過しましたが、問題は発生していません。やはりもともとの混合栓の大きな穴を塞ぐようにきっちりとOPPテープとアルミテープで保護したのが効果があったのでしょう。
上面施工アダプターも手前に寄せて一部を穴に噛ませていますが、グラつくなどの不具合も今のところ出ていないので問題ないでしょう。
浄水カートリッジ
付属の浄水カートリッジはJF-21(高塩素除去タイプ)です。可もなく不可もなくといった真ん中のランクです。
具体的にどんな物質が除去できるのかというと、下記のとおりです。
除去物質について
「家庭用品品質表示法」で定められた 除去対象13物質 | 12+2物質 高塩素除去 (JF-22) |
5物質 高塩素除去 (JF-21) |
5物質 標準 (JF-20) |
||
---|---|---|---|---|---|
1 | 遊離残留塩素(カルキ) | 消毒用の添加物質ですが、 カルキくさい臭いので、 水の味を損なっています。 |
● | ● | ● |
2 | 総トリハロメタン | 3~6の総称を「総トリハロメタン」とし、水道水源の有機化合物と塩素が反応してできるもので、発ガン性が指摘されています。 | ● | ||
3 | クロロホルム | ● | |||
4 | ブロモジクロロメタン | ● | |||
5 | ジブロモクロロメタン | ● | |||
6 | ブロモホルム | ● | |||
7 | 溶解性鉛 | 体内に蓄積されると胎児や乳幼児の知能障害を引き起こす恐れがあります。 古い水道管にも使われており、最近、問題視されています。 |
● | ● | ● |
8 | CAT(農薬) | 内分泌かく乱作用を有すると疑われる物質で、除草剤に広く使用されています。 | ● | ● | ● |
9 | 2-MIB(カビ臭) | いやな臭いですので、水の味を損ないます。 | ● | ● | ● |
10 | テトラクロロエチレン | 主に工業用途に用いられます。コンタミという感じでしょうか。 肝臓や腎臓に障害を及ぼすとされ、発ガン性があると言われています。 |
● | ||
11 | トリクロロエチレン | ● | |||
12 | 1,1,1-トリクロロエタン | ● | |||
13 | 濁り | 水の中にある微粒子等の濁りを発生させる物質です。 | ● | ● | |
「浄水器協会」で定められた除去対象+2物質 | |||||
14 | 鉄(微粒子状) | 多くは水道配管(鉄管)に由来します。赤水などの原因となり、味を損ないます。 | ● | ||
15 | アルミニウム(中性) | 浄水過程で、使用されるアルミニウム化合物のこと | ● |
こんな感じの見た目です。通水すると、活性炭に水が吸着するのか、かなり発熱します。
フィルターが濡れる際に発熱するようなので、設置直後の初めての注水時にはちょろちょろ流すのではなくサーッと勢いよく水は流した方が良いかと思います(一度濡れると発熱しないので大丈夫です)。
カードリッジの違いについて
2年のうちに2種類のカードリッジで浄水した水を飲み比べてみました。一つは標準のJF-21、もうひとつは一番高級なJF-22です。
我が家の舌でもJF-22の方がまろやかで、雑味が少ないのがよく分かりました。なんだかんだコストが気になりますが、日常のちょっとしたところで使う浄水なので、家族のことも考えて多少高くてもJF-22がオススメです。
最後に
この混合栓の設置以来、妻の機嫌も良くなり、美味しい水も飲めて大満足です。
こんな感じに比較的簡単に交換できました。難易度は高いように感じますが、思ったよりも簡単でした。工具さえあれば問題ないと思っていて良いかと思います。