偏頭痛歴としては、診断確定してから15年以上になります。頭痛との付き合いという意味では、25年近く。。。
15年も偏頭痛と付き合っていると、自分の原因となる因子が分かり、予兆までわかってきます。事前に分かっていたものと、エムガルティを打って分かった要因と前兆を書いておこうと思います。頭痛が無くなってありがたみが無くなった時に見返したいと思います。
私の偏頭痛の要因
私の偏頭痛の要因は以下の通り。
- 天気
疑っていましたが、事実でした。一般的な頭痛天気などの予報より1~2日前に頭痛が来ることが確定してしまい憂鬱でした。 - 睡眠(不足、過多ともに)
目安として睡眠時間が前日から約2時間以上を変動するとダメでした。
昼寝はカウントに含まれないようでしたが、2時間を超えるものについては影響があるかもしれません。 - ストレスからの解放
主に仕事の重圧ですね。学会発表の後なんか確実でした。 - アルコール
ベロベロな状態になっている場合は二日酔いと併発です。(後日談あり、後述します) - カシューナッツ
某中華料理屋の棒棒鶏(バンバンジー)に入っていたようで、翌日ダメでした。でも美味しかったんです。。。 - 濃厚なピーナッツ製品
ピーナッツバターはダメで、柿の種1袋ぐらいの量ならOKでした。 - 眩しさ
暗いところから一気に明るくなると体調次第ではダメでした。サングラスで対応していました。
前兆現象
前兆現象は以下のようなものでした。
- 閃輝暗点
典型的な偏頭痛の前兆です(典型的前兆を伴う片頭痛)。この時以降、気分が悪くなってくることがほとんどです。また、頭痛はこの現象発生後の約30分後、運動の有無によるかなどは確認していませんが、基本的に30分でした。
私の場合、左巻きのギザギザが見えて徐々に視界中に広がってきます。思い出すだけでも頭が痛くなるので嫌ですね。 - 肩こりと背中の張り
慢性的な肩こりなのですが、前兆の時は日常の比ではないレベルのコリと張りがきます。 - 眠気
今日はなんだかいつもより眠いなぁ。。。という感じのものですが、明らかにありまして前兆現象でした。 - 感情のブレ
自分でいうのもなんですが、私はよく直感を使います。が、それでも比較的論理的な思考の上、直感に任せるのですが、偏頭痛の少し前からは感情がブレて、普段ならイライラしないことなどにイライラしてしまったり、正常な判断がしにくい状況になったりします。 - 頭痛の予感
意外と「予感」も前兆でした。偏頭痛なりそうな気がするという漠然とした予感。意外と当たるもんです。
偏頭痛をお持ちの方の情報を見ていると空腹や満腹などもあるようでしたが私は関係なさそうでした。
後日分かった要因・前兆現象
後述の予防注射によりあぶりだされた影響です。
- アルコール
具体的には缶ビール350を4本以上の場合、偏頭痛の発作要因でした。
ベロベロの状態になった場合、翌朝は苦しみに抜き、夕方まで引きずります。 - 気温の変動
特に涼しいところから急に暑いところに出た場合です。血管の拡張によるものなのでしょうか。
偏頭痛対策
上から順番に試していたものです。上の方が試したことが長く、下の方が試した期間が短いです。
- 予防薬(五苓散)
効果:〇
効くときもありましたが、確実性はありませんでした。粉タイプがどうしても苦手で錠剤タイプを愛用しています。意外と効く気がしますが、持続性に欠け、飲み忘れたりすると効果がないようでした。
リンク
- 水分補給
効果:〇
吐き気を伴わない軽い偏頭痛の場合は、直前の対策は効果ありでした。500mLを一気飲みしないといけないので、状況によっては無理です。 - サングラス
効果:△
酷い時期に導入したため、よく分かりません。が、気持ちは楽になります。 - ミグシス(偏頭痛予防の処方薬、Ca拮抗剤)
効果:△
片頭痛発作(月に2回以上)により日常生活に支障のある場合に医師の判断の下、使用することになっています。発作初期の脳の血管が収縮する段階を抑えて、片頭痛の発現を防ぐという作用機序らしく、血中で濃度が安定するまで1か月かかり、それ以後に効果の度合いを判定しますが、私の場合、1か月時点での効果は薄いという判断でした。
月に4~5回ある頭痛が4回程度になったというレベルで時期的な誤差なのでは?というレベルでした。 - 暗い部屋で寝る
気合で乗り切る方法なのですが、涼しい暗い部屋で静かに横になって耐える。そして、痛みで意識が途絶えるのかは不明ですが、薬なしでも1時間寝ればかなり回復します。適切なタイミングで薬を飲んで寝れば1時間でほぼ回復します。
偏頭痛予防薬:エムガルティ
そこで、先生からも最悪の場合これ、と言われていた注射が候補に入ってきました。
私が使用した予防注射はエムガルティ。
日本においては第一三共が発売しており、イーライリリーが製造しているものです。余計なことを書くといろいろな法律に抵触する可能性がありますので、正確な情報はエムガルティの情報が載っている第一三共や日本イーライリリーのサイトなどにアクセスしてください。
ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤と呼ばれる抗体製剤で、2021年4月末から認可されています。抗体製剤で新薬という関係もあり価格が非常に高いです。抗体製剤ってどうやって作ってるんだろうと思っていたのですが、エムガルティの添付書類によると、遺伝子組み換えのチャイニーズハムスターの卵巣細胞を利用してで生産された抗体薬のようです。
感じられた効果:効きはじめ
エムガルティは初回に2回打つ関係上、効き始めやすいと言われているようです。私の場合、ある日の15時過ぎに打って夜には「おや?」という感じの効果がありました。
経口の薬で血中に安定して濃度が確保されるまで時間が掛かるというのは理解できるのですが、皮下注射。。。あ!皮下注射だからか。(私が書きながら考えていた思考をそのまま記載しました。文字にすると思考が整理されて良いですね)
それ以後、2週間時点までは全く頭痛の予兆もなく、要因を踏んだとしても頭痛が起こる気配はありませんでした(ピーナッツは怖くて踏めてませんが、睡眠不足、アルコール、暑さ、眩しさなどは網羅しました)。
いつまで効果があるか
これは分かりませんし、分かりたくありませんが、気になるところですよね。。
血中濃度の半減期が28日ほどらしく、投与タイミングが1か月に1回や4週に1回とされているということは、これを閾値に偏頭痛が起こる可能性があると思っています。
実際に医師からは、次回の注射直前に頭痛が起きる場合があると言われているので、覚悟はしています。ただ、私の場合、効きの悪かった若かりし頃と異なり、マクサルトの服用タイミングもマスターしていますし、ロキソニン、ナウゼリンを常備しているので乗り切れると思います。
最後に
しかし、マクサルトやイミグランも薬価下がりましたね。久しぶりに処方されて驚きました。
これまで、生活習慣の改善で因子を避けて、努力していましたが、限界を迎えて怒涛の偏頭痛期間が来てしまったようで、急性期の治療薬でマクサルト、予防薬でミグシス、予防効果がパッとしないので、エムガルティとようやくたどり着きました。
一応、薬価が非常に高いということもあり、使用のガイドラインに則って判断されるのが基本でアクセスにはいくらかの関門があります。ただ、偏頭痛の頻度が少なくても1回の重症度が高く、日常生活に著しい支障がある場合などなど、比較的柔軟に医師に判断を委ねられているようです。
長くなりましたが、私の偏頭痛に関する情報提供とエムガルティの体験の話でした。更新があれば追記します。在宅投与が理想ですが、どうなることやら。