【DIY】帆布バックを紅茶染めして遊ぶ
少し事情があり、職場と自宅で小さなIT機器(通称、オモチャ)を在宅の度に持ち運びしないといけないことになりまして、程よい大きさのバックを探しておりました。
コロナ禍で暇を弄び過ぎているので、いっそのことオリジナルの色のバックを作るか!ということになり、Amazonで帆布のバッグを購入し、紅茶染め(草木染め)をすることにしました。
コーヒー染めと紅茶染めは、母親が良くやっていたのを横で見ていたので、なんとなく出来ます。手間があるけど簡単なのも知っていたので、挑戦してみることにしました。なんせ暇ですからね!!!
ちなみに(火を使うので危ないですが、)子供と一緒に染め物をするっていうのも良さそうです。家の中で出来る親子の思い出にちょうど良いのではないでしょうか。
大まかな手順
大まかな手順はこちらです。
- 染める生地を水通しして糊などを落としておく
- 鍋と紅茶を準備する
- 紅茶を煮出す(使用済みティーバッグでも可)
- 染める生地を濡らして固く絞る
- 火を止めてティーバッグを引き上げる
- 生地を沈め、20分ぐらい放置
- ミョウバンをお湯で溶く(媒染剤を作る)
(ミョウバンを1Lに対して2~5gほど溶かします) - 媒染剤に20分ほど浸す
(適宜、動かして媒染剤がいきわたるようにします) - しっかり絞り、乾かす
- 色をもっと付ける場合は、5~9を繰り返します
(ティーバッグは数を追加してより濃くに出してしておくことを推奨) - 水洗いし、乾かして完成
- (色落ちが気になる方は洗濯機で洗濯する)
ポイントは、水通しすること、染める前に濡らしておくこと、しっかり乾かすことの3点です。よほどのことがない限り失敗もないと思うので安心してぶち込んでください。
準備
こんな感じでに出します。使用済みティーバックでも十分に煮出せました。グツグツ10分ほど煮れば十分色が出ると思います。同じものを使い続ける以上、一定以上は濃くならないので、濃いのがお好みの場合は追加しましょう。
ちなみに冷めるとタンニン(と思う)が沈殿するので、温めて溶かしてから染めるようにしましょう。
媒染剤:ミョウバン
媒染剤とは、色素と水に溶けにくい塩(錯体)を作り、色を定着させるための物質です。
今回は、焼ミョウバンを使っていますが、これは硫酸カリウムアルミニウムの無水物です。塩化ナトリウム(食塩)などと異なり、金属が2種類含まれる複塩と呼ばれる塩です。
色素とアルミニウムやカリウムが結合して、水に溶けにくく繊維に定着しやすい物質になるので、媒染剤として使用できるのです。ちなみに塩になればいいので、食塩やニガリでも代用可能です。ただし、媒染剤によって色の出方が違うらしく、ミョウバンを使うと明るめの色になりやすいのだとか。
理由は、おそらく結合する金属イオンによって色素の吸収帯が若干変わるので、それによって呈色が変わるものと思われます。錯体は闇が深いのでノーコメントにします。。。(もし、何で色が??と思い、興味があれば「金属錯体 色」とか「錯体 吸収帯」とかで検索すれば面白いと思いますよ)
染める帆布
水通しして糊をしっかり落とした帆布です。手洗いしましたが、糊って結構しぶといのですね。3回ぐらいしないとしっくりこない感じでした。
ちなみに購入したのは、こちらの帆布の生地の手提げ。弁当箱入れるのにちょうどよいサイズです。上の方が柔らかめ、下の方が硬め(薄いけどゴワゴワ)の生地です。好みに合わせて使うと良いと思います。私は、柔らかい方が好みでした。
ちなみにすでに色のついたものでも染められますが、色は重ねって出るので何色になるかは分かりません。紅茶っぽい色にしたい方は、無垢の染められていないものを選ぶと良いよ思います。無漂白でもOKです。
1回目の染め
さて、煮てます。が、写真のこれは煮過ぎました。普通に一度紅茶を煮出してからは火を止めても大丈夫です。火をつけてても止めてても色の具合は変わりません。下手にグツグツさせていると鍋底についた生地が焦げたりして色が付く場合があるので、煮出した後は火を止めることをオススメします。(実際に色むらが付きまして、これが原因だと思います。)
そして、必ずしっかり濡らして絞った生地を入れましょう。乾いた生地を入れると煮汁の吸い具合によて色ムラの原因になります。
上が無垢の生地、下が1回目の染め終わりの生地です。両者とも濡れていますが、紅茶で染めたものはしっかりと染まっているのが分かると思います。好みの色相です。
色止めの写真を忘れていますが、色止め後に水分を絞った後の写真です。ん~やはり良い感じです。
2回目の染め
もう十分染まった気がします。軽く絞って、ミョウバンで作った媒染剤に20分ほど浸して色を定着させます。
3回目染めてもそれほど色は付かない気がしますが、やってみます。
3回目の染め
しっかり染めます。もう煮汁も使いすぎて可哀そうになってきましたが、まだ染めれそうです。手順は2回目と同様に軽く絞って、ミョウバンで作った媒染剤に20分ほど浸し、色素を定着させた後に影干します。
染め終わり(完成)
3回目の染めの跡、良く乾かしてから、最後に水洗いして完了です。私の場合、色移りの心配から念のため洗濯機でも洗濯しておきました。ちょっとだけ洗濯水が紅茶色でしたが、思ったよりも色落ちせずいい感じです。ちなみに、帆布ということもありますが、色素と塩の影響かゴワゴワになっています。クタクタな帆布がお好みの場合、しっかり揉んで使っておけば柔らかくなりますので、育ててあげましょう。
色の具合は2回目よりも若干濃くなっていました。ある程度飽和したかなという印象です。また若干、染めムラが出ていますがそれすら個性。それすら可愛いという感じです。世界に一つしかないと思えてなんだか不思議です。天然色素なので、漂白剤や強い紫外線、オゾンなどの酸化剤に晒されると露骨に色落ちしますので、注意しましょう。日用使いでは全く問題ないと思います。
比較
写真ではどっちも変わらないように見えますが、3回目の方が色は濃いです。薄めの色合いが好きな方は1回でも十分いいと思います。
3回目の方がゴワゴワ感はあるので、染まったのかなという感じ。ただ、普通の帆布のバッグと同じ世に使っているうちに柔らかくなります。
何を持ち運ぶかというと、RaspberryPiというクレジットカードぐらいのサイズのシングルボードコンピューターとその周辺機器。センサーなどを繋いで仕事を楽にしようと画策しています。
最後:遊ぶ
せっかく、色染め出来る煮汁がある。。。ということで、染めて遊びます。
子供のう●ち漏れの時に出動する予定のタオルとヨレヨレのガーゼ、エアリズムマスクを染めてみました。タオルとガーゼは綿なのですぐに染まると思いますが、エアリズムマスクは基本的に化繊なので染まりにくいです。どの程度染まるかを試してみました。
帆布を染め終わった後の煮汁で染めます。濡らしてから雑に突っ込みます。
書くのを忘れていましたが、素手でやると結構染まってしまいますので、手袋はした方が良いです。2~3日で落ちましたが、妻からは「可哀そうな手。。。主人にこき使われて。。。」と憐みのお言葉を頂戴しました。(ちなみに「姫様はこの手は働き者の綺麗な手と言ってくれたんやけどな~」とナウシカ風に返してみましたがスルーされました)
手荒れしている人は皮膚もガサガサに荒れているので、良く染まるので注意しましょう。皮膚が染まると3日ほどは落ちませんので注意してください。
子供のガーゼを染めたのは大正解!離乳食時に口周りを拭くのにちょうどよく、特にニンジンの色がついても目立ちにくく、天然色素ということで非常に評判が良いです。他のも染めといてくれという依頼も来ていますので、一気に染めたいと思います(そのうち、うっかり漂白しちゃったと言われるんだろうなと想像しています)。